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マヌカハニーはフトモモ科植物“マヌカ”（Leptospermum scoparium）の花蜜を西洋ミツバチが採取して得られる蜂蜜を言います。マヌカハニーの色は茶色く濁っており、とても粘り気があります。マヌカハニーは別名“Liquid Gold”と呼ばれるほど、高価なものとして取引されています。

マヌカハニーの“マヌカ”は、ニュージーランドの原住民マウリ族の言葉に由来することから、ニュージーランド政府は、自国産以外マヌカハニーの名称を使用できないようにしようと働きかけています。実際隣国であるオーストラリアでもこのマヌカハニーを採取することができるため、オーストラリア産マヌカハニーとして、全世界で販売されています。私たちは良いものが、より多くの人々の手に渡るよう、両国が力を合わせていくことを期待しています。

マヌカの花蜜にはジヒドロキシアセトンと呼ばれる物質が含まれており、この物質がハチの巣内でメチルグリオキサール（MGO）と呼ばれる抗菌成分に変換されます。採密されたマヌカハニー中のジヒドロキシアセトンは半年から2年ほどかけてメチルグリオキサールに変換され、増加していきます。メチルグリオキサールが高濃度に含有されているものほど、抗菌活性が高く、価値があるとされています。また普通のハチミツと違い、加熱しても抗菌活性が失われないという特徴があります。

一般にハチミツと聞かれると、花蜜をミツバチが集めているのを想像すると思います。花蜜の主な成分はショ糖（スクロース）です。ミツバチが花蜜を集め、巣箱で貯蔵していくうちにブドウ糖（グルコース）と果糖（フルクトース）に分解されます。これがハチミツの甘さの原因です。それに加え、ビタミン、ミネラル（カルシウム、マグネシウム、カリウムなど）、アミノ酸の他、有機酸、酵素などが含まれます。pHは3.7前後で保存が効き、消化の必要なくエネルギーとして利用できることから、古くは、紀元前2000年以上前から使用されていたという説が発表されています。

プロポリスは、ミツバチが集めたハーブや樹木の新芽、そして自らの酵素成分を含む唾液を混ぜあわせて作った固形の物質の総称です。ミツバチはこのプロポリスを巣の外壁や隙間に塗りつけ、ウイルスやバクテリアなどの進入や巣内で死んだ昆虫などの腐敗を防ぎ、巣内を清潔に保っています。クマル酸やアルテピリンCなどの有機酸、ケルセチンなどのフラボノイド類、テルペノイド類、ビタミン類、ミネラル類など300種類近い成分を含むと言われています。

ローヤルゼリーは働き蜂が花粉や花蜜を消化吸収して分泌する物質で王乳と呼ばれます。王台という特別な部屋に産みつけられた卵から孵化した幼虫のみがローヤルゼリーを食べて女王蜂へと育ちます。ローヤルゼリーには40種類以上の成分が含まれています。9種類の必須アミノ酸を含む18種類のアミノ酸や、ビタミン（B1、B2、B6、葉酸など）、ミネラル（カルシウム、亜鉛、鉄分など）、コリン、γ-アミノ酪酸に、ローヤルゼリーだけの特有成分であるデセン酸が含まれています。

まとめてみると、以下のようになります。

ハチミツ：抗菌作用があり、保存性のよい栄養食

プロポリス：抗菌作用と抗酸化作用を持つ

ローヤルゼリー：高たんぱくな総合栄養食

マヌカハニー：熱に強い抗菌活性があり、品質が基準化されている栄養食

ミツバチがもたらしてくれる、これらの成分は健康維持を行う上で、理想的な天然の抗菌素材と言えるでしょう。